補聴器に関するQ&A | |
聞こえについて
確かに最近の補聴器は「騒音」と「会話音」を分けて調整されるようになりました。但し、雑音も言葉も同じ「音」なので、雑音だけを完全になくす事は不可能です。どうしても気になる方は、雑音の種類を多く抑える器種にすると良いと思います。
必ずしもそうとは言えませんが、音に慣れていないうちは「脳」が対応しきれていないという事もあります。「言葉」を聞き取る力に問題がなければ徐々に向上する事もあるようです。
補聴器の音が弱い可能性がありますので調整が必要かもしれません。但し、聞こえの範囲を広げると雑音も大きくなるので、補聴器に慣れていない方は弱めの音から徐々に慣らして行く事が大事です。
相手の話し方によって聞こえは大きく変わります。ニュースアナウンサーは話し方の訓練をしていますので、聞きやすいのは当然です。また、ドラマなどの場合、効果音やナレーションが聞こえの邪魔をしているのも原因です。
何時間と言う決まりはありません、30分でも1時間でも構いませんので苦痛とならない程度に使用してください。初めての補聴器でしたら、一番使いたい場面「テレビ」「家族との会話」「集会」などで使用し、徐々に時間を増やしてください。
聞こえは充分とは言えませんが聞き取れます。しかし、受話器の音を補聴器のマイク部分に当てなければ聞こえませんのでコツが必要です。また、最近の補聴器の場合、電話の音を無線で補聴器に入れ、両耳で聞ける器種もあります。
両耳に装用すると、音の方向性や距離感が掴みやすくなります。また、片耳装用よりも音量が小さく済むため耳にやさしい事や、右脳・左脳にはそれぞれの聞こえに対する役目がある為、装用効果が期待出来る耳の場合は両耳装用をお勧めします。
補聴器のハードウエアについて
耐水性の技術が向上した耳かけ型補聴器が発売されております(国際保護等級IP68)。但し、泳ぐ事を目的としての防水ではなく、以前よりも汗や水に強くなっている為破損しづらくなったものです。
装用する方の耳穴の大きさ・形状により目立ち具合は変わります。装用上見えにくい、CICタイプ・IICタイプ等があります。
充電式の補聴器が発売されています。手先の不自由な方で電池交換が難しい方等には大変便利な商品です。
安全性について
普通の補聴器はぺースメーカーに支障をきたすほどの電磁波を放射していませんので、ご使用は可能です。
いいえ。レントゲン・CTスキャン・MRI などは補聴器に影響がありますので、必ず外してください。ご不明なときは医師にお尋ねください。接骨院等の低周波治療器のなかには、補聴器を装用していると異常に大きな雑音を発するものもあります。補聴器そのものを壊す恐れは少ないのですが外す事をお勧めします。
まず耳鳴りの原因を医療機関で診てもらい、補聴器を装用して良いか医師に相談してください。医師が特に問題ないといえば、補聴器の装用に支障はありません。
補聴器は使用者の聴力に調整されていますから、他人が使うと耳を悪くすることがあります。他人の補聴器を使うことは避けてください。
補聴器の保守について
細かなお手入れは富士メガネが責任をもって行いますのでご安心ください。ご家庭では簡単なお手入れをお願いします。
・補聴器を使用した後、補聴器に付着した汗・油脂を柔らかい布で拭き取ってください。
・耳栓部分に耳あかが付着している場合、音口部分を下に向けて専用ブラシで掃除します。
・最後に電池を外し、補聴器本体のみ乾燥ケースに入れて保管します。
2年に1度程度の分解掃除(メーカー点検)をすると良いでしょう。店舗での定期点検は1ヵ月に1度がお勧めです。富士メガネでは再調整、お掃除、乾燥、細かな部品の交換などいつでも無料で行います。
補聴器の補修部品は、その補聴器の製造終了後 6年前後は入手可能です。補聴器の補修部品の保有期間はメーカーによって異なります。できるだけ新しい製品の購入がお勧めです。
多くの補聴器は掌で包むようにすればピーという音がしますが、もしこのピーという音がしない場合は、故障や音口が塞がっている、もしくは電池切れなどが考えられます。
いいえ。補聴器は定期的な調整が必要なものです、富士メガネではいつでも無料でアフターサービスを行います。
一般的には破損保証に関しては2年の保証がついております。高価な器種は3年や4年保証の物もあります。富士メガネでは紛失に関しても1年間半額の保証を付けています。
お客様のご使用条件で変わりますのであくまでも目安ですが、平均5年です。最近の防水基準が高い器種でしたら7年位が目安だと思います。
補聴器の価格について
環境によって音は大きく変化します。値段の高い補聴器ほど、様々な環境に柔軟に対応してくれます。聞こえ方の差は、その方の聴力に関係しますので値段の高い・安いだけでは判断できません。まずは聴力測定をして、実際に試聴体験してみてください。
メーカーにより対応は様々ですが、保証期間内ですと過失を除き、ほぼ無料対応していただけます。しかし、保証期間を過ぎますと技術料として最低でも5千円位かかり、部品交換に及びますと平均2~3万円程度となります。事前に見積もりもしていただけます。
富士メガネのアフターメンテナンスは基本的に永年無料です。
但し、ほとんどの補聴器は専用の「空気電池」を使用しますので、電池代と湿気防止の乾燥剤が定期的に必要となります。
補聴器用電池について
本当です。シールを一度剥がすと全く使用していなくても約1ヵ月で自然放電してしまいます。シールを再び貼ってもあまり効果はなく、今のところ対策はありません。
空気電池は二酸化炭素に非常に弱く、石油ストーブやガスストーブを使用する事で二酸化炭素が増えますので、乾燥した室内では電池寿命が短くなります。
使用済みのボタン電池は当店へお持ちいただければ、電池メーカーに返却し処分します。また、乾電池等を捨てる場所のある地域(公的)では、市町村役場が有害ゴミとして処分してくれます。
シールのある・なしに関わらず、電池同士が重なり合ったり、硬貨や鍵などの電気を通す金属類に接触したり、水滴がついていると、+極と一極の間を激しく電流が流れ、破裂や電池消耗の原因となりますので入れないでください。
その他
健康保険と生命保険、いずれの保険でも補聴器が支給されることはないようです。身体障害者福祉法による手帳保持者には、難聴の程度に応じて補聴器の支給を受けられる制度があります。居住する市町村の福祉法担当窓口にお問合せください。
医師が治療を目的として必要と判断した場合のみ、診療情報提供書を提出する条件で対象となる場合があります。詳しくは税務署にご確認ください。
難聴の方は、適正試験を受けて合格すれば免許を取ることができます。試験の内容は、「車から10m離れて90dBSPLの警音器の音が聞こえること」となっています。補聴器を装用した状態で、この条件を満たせば運転免許は取れます。
日本では公的な資格や免許は要りません。しかし、補聴器は医療用具ですから、専門知識を持った者がフィッティングや修理をすることが望まれています。そこで補聴器業界では厚生労働省の外郭団体である公益財団法人テクノエイド協会と連携して補聴器販売者の自主的な資格制度を作り、常にレベルアップを計っています。現在当社には50名の「認定補聴器技能者」がいます。
身体障害者福祉制度に該当する条件は以下となり、制度を利用する場合は医師の診断が必要となります。
① 両耳の聴力レベルがそれぞれ 70デシベル以上のもの 。
② 一耳の聴力レベルが 90デシベル以上、他耳の聴力レベルが 50デシベル以上のもの。
③ 両耳による普通和声の最良の語音明瞭度が 50%以下のもの。